Today's creepies in my room
English summary

アジアの女王

マレーシア・アースタイガー
Cyriopagopus thorelli

分布:マレーシア他
体長7cm、レッグスパン20cm('02.1.現在)
入手経緯:'00.米国業者より自家繁殖用に輸入
別途入手の♂と交尾を試みるも、未だ産卵に至らず。

手に載せた脱皮殻。凶暴な種で、絶対に生体を手に載せることはできない。
脚を広げて20cm。しかも自然な状態で脚をよく伸ばして歩くため、本当に 大きく見える。
垂直のガラス面に張り付いて威嚇姿勢を取る。後脚4本だけで張り付いていることになる。明らかに樹幹を登ることに適応した脚だ。
威嚇して牙を開いたところ。野生ではトカゲ・カエルなども採っていると想像される。飼育下では、鶏の砂肝もペロッと食べてしまう。
飼育下の脱皮不全で背甲と腹部に一部旧い外皮が付着したままになっている。
飼育容器(レプロ45cm)。昼間はバークのなかに隠れ、夜にガラス面も含め、徘徊してまわる。

わたしが初めてタランチュラのカラー図鑑(「Tarantula of the World」)を手にしたとき、最後のページに出ていたあこがれの種だ。東南アジア産、攻撃的で決して飼いやすくないが、大きく、青く、腹部に虎のような模様、赤い長い毛、たいへん見栄えのする種だ。多湿系の地中性アースタイガーの区分けを与えられていたが、飼ってみると、かなりの乾燥に耐え、なおかつ樹上徘徊に適応しているとしか思えぬ動きをする。タランチュラは飼育頭数がはんぱでないので、一頭あたりの飼育スペースをとらない主義のわたしが、立体活動を楽しむために何千円もするケージを用意してやった唯一の個体である(もちろん繁殖させる環境作りの意味もある)。

個体によって、土深く潜るのを好んだり、流木の間に糸で巣穴を作ってみたり、色々だ。「地中〜半樹上性」とでも言えばいいのだろうか。野生下での生態を目撃したカナダのタランチュラ研究者・Rick Westの話だと、地中深くトンネルを掘っていた場合と、大樹の根元から丈夫に巣を作っていた場合と両方あるという。

東南アジア産といえば、黒っぽく危険で潜って姿を見せぬ連中ばかり、と言われてきたタランチュラ飼育者界で、この数年、魅力が見直されてきたアジア産の華とも言える。日本では誰が言い出したか「アジアン・クイーン」なんて名もついた。

欧米では繁殖事例もあって、たまに幼体も入荷する。♂を二度入手したが、 幼体のうちは♀のような青地に虎縞なのだが、成熟とともに黄土色の何とも さえない色に変身する。♀がとにかく巨大なだけに、成体♂が栄養不足で 小さく育ってしまうと、交尾はうまくいかない。間欠的に絶食するようで、 食べるときにしっかり食べさせてどんどん大きくすることが必要な種と思われる。

(み 2002.1.9)



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